2023.02.09
~突然の相続の際に知りたい、家の解体費用と手続きのこと~
突然の相続の際に知りたい、家の解体費用と手続きのこと。
相続した家を解体する時の流れ
「家」は日常生活を送るためのただの箱ではなく、そこで暮らした年月の思い出が詰まった、思い出の詰まった場所です。
しかし、どんな家でもいつかは老朽化し壊さなければいけない時がきます。
現在では長期優良住宅など100年近く長持ちするハイグレード住宅もありますが、昭和期の技術で建てられた家は、すでに寿命を迎えていると考えられます。
ご両親にご不幸があって家を相続することになった場合も、すでに寿命を迎えた家では安心して暮らすことは出来ず、
さまざまな事情を考えた結果、「取り壊し」という決断をしなければいけない時がきます。
そういった事態にならないためにも、取り壊しの決断された際に知っておきたい情報をお伝えします。
基本的に、相続したお家を売却したり活用するときには相続登記が必要になります。
ただ、中には例外もあります。
それは、相続してすぐに家を解体する場合は相続投棄が不要となります。
ただし、条件があります。
それは、全ての相続人の許可が必要であり、一人では決められないという事です。
これは、法定相続人の中で解体することを知らなかった人がいれば、その後のトラブルに発展する可能性があるからです。
そのため相続登記自体は不要ですが、分割協議や解体についての話し合いは終わらせてから解体することが大切となります。
実際に解体する際の費用ってどれくらいかかるの??
日本は、木造住宅が半数以上を占めますが、鉄骨造やマンションのような鉄筋コンクリート造も年々増加傾向にあります。
当然のことながら、木造と鉄骨造と鉄筋コンクリートでは解体するにあたり手間や機材などが変わってきます。
その為、費用も異なってきます。
それぞれに平均的な相場はありますが、都道府県によって相場も違ってきます。
全国的にみるとやはり、都市部では解体費用は高くなります。
それは、道路状況や解体現場周辺が道が狭かったりするからです。
郊外では、周囲を気にせず重機などで簡単に取り壊しができますが、建物が林立する都市部ではそうはいきません。
小型の機材での取り壊しには日数がかかるため、その分の人件費がかかり、また、養生シートで覆ったりする必要もあるため、
同じ構造の建物でも、取り壊し費用は都市部のほうが高くなってしまいます。
解体費用の坪単価相場は、大体下記ぐらいになっています。
木造
鉄骨造
鉄筋コンクリート造
上記表を見ると、東京都で50坪の木造住宅を解体するのに、最低でも150万円が掛かってきます。
坪単価 × 50坪 = 150万円
坪単価は、建物の解体だけでなく、基礎の撤去や廃材の処理費用、人件費まで含んでいます。
※業者によっては、見積もりに書く項目が違いますので注意が必要になります。
解体を検討されているなら、数社から相見積もりをとって比較検討される方がいいかと思います。
金額もですが、それ以外の部分もしっかりと検討していく必要があります。
解体をする際に必要な申請・手続き
解体をするためには、さまざまな届け出が必要になります。
下記をみていきましょう。
★電気・ガス・水道などのライフラインの停止
★建設リサイクル法の申請
★道路使用許可申請
★近隣説明会などの開催
★建物滅失登記
上記が必要になってきます。
場所によっては、これ以外も必要になってくる場合があります。
解体以外の選択肢
解体後の更地にした後の土地をどう活用するのかを考えておくことも必要となってきます。
売却する事も一つですが、新しい住宅に建て替えるという選択肢もあります。
現代の住宅は、外壁などの品質も向上して寿命も長くなり、80年以上も長持ちするハイグレード住宅なら、お子さんからお孫さんへと
受け継いでいく事も可能です。
そういった住宅を建てる事で、後々の土地の資産価値を高める事ができます。
建て替えというと「自分たちが住む」というイメージが強いかもしれません。しかし、高い資産価値をもつ新築住宅には、さまざまな活用方法があります。
思い出の詰まった大切な土地や家を守っていくためにも、いざという時に備えておく必要もあるのではないでしょうか。
今日はここまで!また次回、お楽しみに。