2024.02.07
【パッシブデザインの住宅】とは?意味や例・メリットデメリットを解説
「マイホームは省エネ性に優れた住宅にしたい」
「環境にやさしい家に住みたい」
このようにお考えの方へおすすめなのが「パッシブデザイン」を取り入れた住宅です。
パッシブデザインを取り入れた住宅にすると自然エネルギーを活かした省エネで快適な暮らしが実現できるため、エコへの意識が高まっている昨今、注目を集めています。
そこで今回の記事では、パッシブデザインとはどのような住宅なのかその概要とメリット・デメリットについて、千葉県で注文住宅を手がけているアートワークホームがわかりやすく解説します。
あわせてパッシブデザインを取り入れる方法の例、そしてパッシブデザインとともによく用いられるアクティブデザインについてもお伝えします。
省エネ住宅や環境に配慮した住宅に興味のある方は、ぜひご一読ください。
このコラムのポイント |
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目次
パッシブデザインとは
パッシブデザインとは、「太陽光などの自然のエネルギーを受け取りやすい設計によって自然エネルギーを最大限に活用し、快適な住空間を目指す手法」を意味しています。
もともとパッシブデザインのパッシブ(passive)とは「受動的・受け身」といった意味を持つ言葉で、パッシブデザインという言葉自体は1991年にドイツで生まれた理念です。
パッシブデザインでは次の3つが基本となっています。
- 自然エネルギーの活用
- 自然環境との調和
- 快適な住空間
住宅を取り巻く自然環境は住んでいる地域や季節ごとに異なります。
したがって自然エネルギーを有効活用するには、住んでいる地域の気候や自然環境の特性を理解することが大切です。
パッシブデザインのポイント
パッシブデザインを住宅に取り入れるには、次の5つがポイントとなります。
- 気密性
- 断熱性
- 遮熱性
- 採光性
- 通風
高気密・高断熱であることは、パッシブデザインの基本とも言えます。
高気密の住宅とは、気密テープやシート等で住宅の隙間を埋めた住宅です。
室内外の空気の出入りを防ぐため、冬は冷気が侵入しにくく暖かい空気を外へ逃がしにくいため温かい室内に、夏は暑い空気が侵入しにくく涼しい気温を逃がしにくいため涼しい室内にすることができます。
高断熱の住宅とは、壁・天井・床下等へ断熱材を入れて断熱効果を高めた住宅で、高気密の住宅と同様に外気温による影響を受けにくいという特徴があります。
高気密・高断熱の組み合わせによって冷暖房の効率も高くなるため、より省エネ効果が高いかつ冬暖かく夏は涼しい住空間となります。
また、採光性を高めて日射しによる熱の有効活用や室内の明るさを確保する昼光利用を行ったり、反対に日差しを遮るよう遮熱性を高めて夏涼しくしたりする方法もあります。
パッシブデザインでは風通しの良さも重要です。
風通しが良いことで空気の流れがよくなり、室内の空気循環がスムーズに行えます。
パッシブデザインのメリットとは
パッシブデザインを住宅に取り入れることで、次のようなメリットが得られます。
メリット① 光熱費を抑えられる
パッシブデザインを住宅に取り入れることの大きなメリットとして、光熱費が抑えられる点が挙げられます。
高気密・高断熱の効果や空気循環の良さによって冷暖房機器の効率がよくなるほか、日射しによる熱などの自然エネルギーを有効活用することで冷暖房機器そのものの使用頻度が減り、光熱費を節約することができます。
メリット② 快適・健康に暮らせる
自然エネルギーの活用や高気密・高断熱によって室内環境を快適にするパッシブデザインの住宅は、室内環境が年間を通じて安定しやすい特徴があります。
また、年月を経ても大きな変動もあまり見られません。
したがって室内の温度変化が安定的で緩やかであり、自然光による明るさや天然の風などによる温度調節は体にも心地よいため、快適で健康に暮らせるというメリットがあります。
メリット③ 停電時の室内環境の変化が小さい
パッシブデザインの住宅では、万が一停電が起きても室内環境の変化が比較的小さいというメリットもあります。
繰り返しになりますがパッシブデザインの住宅では自然のエネルギーを有効活用するため、冷暖房機器などの使用頻度は一般的な住宅と比較して少ないという特徴があります。
電力を使用する冷暖房機器を必要としない時期が多いということは、停電時に「空調が使えずに困る」といった事態を最小限にとどめてくれるでしょう。
メリット④ 環境問題に貢献できる
パッシブデザインの住宅に住むことでCo2排出量の低減にもつながり、環境問題への解決に貢献できるのもメリットです。
特に環境にやさしい住宅に住みたいという方の場合、快適な住環境を保ちながらエコにもつながる点はとても魅力的なのではないでしょうか。
パッシブデザインのデメリットや注意点とは
一方でパッシブデザインを取り入れた住宅には、いくつかのデメリットや注意点もあります。
デメリット① 建築費用が高くなる傾向がある
お伝えしたように、パッシブデザインでは高気密・高断熱が必須であり、壁・屋根・窓などの各種部材に用いる材料もそれに適したものを用います。
そのためパッシブデザインではない一般的な住宅と比較すると、建築費用が高くなる傾向にある点はデメリットといえます。
一方で、建築費などの初期費用が掛かるものの、光熱費などのランニングコストが抑えられるため、長い目で見るとあまり変わりはないかもしれません。
また、間取りの工夫するなどそのほかの部分で費用を調整することもできるので、住宅の内容によってはあらかじめ決められた予算内でおさめることもできるでしょう。
デメリット② 間取りや窓配置に制限が出る場合がある
パッシブデザインでは風通しも大切な要素です。
そのため窓から窓への風の道を考慮したり、風を遮るものがないように配慮した間取りを考える必要があります。
お住いの地域の気候や住宅を建てる立地などによっては、開口部などにも制限が出る場合もあります。
窓の位置や間取りに制限が出る可能性がある点は、デメリットと言えるでしょう。
デメリット③ 建てられる会社が限られる
どんな会社でも、パッシブデザインを取り入れた高性能住宅が建てられるというわけではありません。
優れた住宅性能を持ち、なおかつデザインへのこだわりや好みも叶えてくれる会社を探さなければならないという点は、デメリットとも言えます。
アートワークホームではデザイン性はもちろん、高い住宅性能もお約束しています。
>参考リンク アートワークホームの住宅Spec ―性能・仕様 ―
パッシブデザインを取り入れる方法の例
では具体的にパッシブデザインを取り入れる方法の例をいくつかご紹介します。
庇・軒・植栽で日射しを調整
照明が必要ない昼間の明るさを保つため、冬場は日射しの暖かさを活用するため、そして夏は日射しの熱を遮るために、庇・軒・植栽を計画的に設置する方法があります。
住宅の窓の大きさを決めるとき、基本的に南に面した窓を大きく、それ以外は必要に応じて小さめに計画されるのが一般的です。
日射しを夏と冬ともに有効活用するには、日射しが入りすぎても、入らなさすぎてもいけません。
そのため窓に庇や軒、あるいは植栽を設けることで、太陽の高さが高い夏は日射しを遮り、太陽の高さが低い冬は室内に日差しを取り込むことができます。
庇や軒の長さ、植栽の大きさは家の向きを考慮しながら計画するとよいでしょう。
窓配置・吹き抜けで通風を調整
窓の大きさだけでなく、窓の配置を工夫して風の通り道を作ったり、吹き抜けを設けたりして風通しや空気循環の良い住宅にするのも方法のひとつです。
たとえば窓を作る位置を変えるだけでも、次のような効果の違いがあります。
- 窓の位置が高い:暖かい空気を外へ出す
- 窓の位置が低い:冷たい空気を外から取り入れる
また、風通しを良くするには、風の通り道ができるように窓を2つの方向に設けると効果的です。
そのほかにリビングを吹き抜けにして1-2階での空気の循環を促したり、玄関に風除室を設ける方法もあります。
吹き抜けにはシーリングファンを設置することで、より高い効果が期待できます。
パッシブデザインとアクティブデザイン
パッシブデザインとともによく用いられるワードに、「アクティブデザイン」があります。
共通する点もあるため、アクティブデザインとは何かについても確認しておきたいと思います。
アクティブデザインとは
アクティブデザインのアクティブ(Active )には「能動的・積極的」といった意味があり、アクティブデザインとは「太陽光発電システムなどのなどの先進技術機器を用いて自然エネルギーを活用する手法」のことです。
自然エネルギーを有効活用するという点はパッシブデザインと同じですが、アクティブデザインでは先進技術を用いた装置や機械を使用してエネルギー活用を行う点が、パッシブデザインとは異なります。
アクティブデザインで用いられる先進技術機器の例は次の通りです。
- 太陽光発電システム
- エコキュート
- エネファーム
- 全館空調システム
こうした機器や装置を用いて積極的にエネルギーを最適化するのが、アクティブデザインです。
パッシブデザインとアクティブデザインの融合とは
最近では、こうしたパッシブデザインとアクティブデザインを組み合わせる、いわゆる「パッシブデザインとアクティブデザインの融合」という方法も注目されています。
両方を取り入れることで、双方のメリットデメリットを活かしながらデメリット部分を補い合います。
たとえば寒い地域などでは、パッシブデザインを取り入れるだけでは室内環境のコントロールをカバーしきれません。
そこでパッシブデザインとアクティブデザインを取り入れることで、より高い省エネルギーを実現するというわけです。
こうした手法は、多くの省エネ住宅で用いられています。
まとめ
今回はパッシブデザインとはどういう住宅かについて、概要やメリットデメリット、取り入れる方法の例を中心にお伝えしました。
住宅は外観や内装のデザインが好みであるかはもちろんですが、やはり住宅性能が良いことで、より快適に暮らすことができます。
SDGsに取り組んでいる昨今、未来の子供たちのためにも環境への配慮も大切にしておきたいところですね。
これからマイホームをご検討中の方、省エネ住宅や環境へ優しい家をご希望の方は、ぜひ今回の記事を家づくりにお役立てください。
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